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2016年02月

CP+2016が開幕!早速行って見た。その2

 CarlZeiss

 引き続きCP+2016で気になったのはCarlZeissのコーナー。最近のCarlZeissは、最高級一眼レフ用交換レンズOtus(3本)、より手に入りやすいMilvus(6本)、従来からのClassic(9本)、Eマウントフルサイズ用の交換レンズBatis(2本)、同じくよりコンパクトでMFのLoxia(3本)、APS-Cミラーレス用Touit(3本)これにソニーが販売するAマウントとEマウントのレンズが加わって、ラインナップが実にややこしい。例えば85mm F1.4がソニーAマウントのぞいて3本ある。

coshina

Otus 28mm F1.4のカットモデル。全長129.5mm、重量1340g(ZE)という化けものレンズ。レトロフォーカスなのでディスタゴンというが、後群は明らかにガウス型の構成なのでプラナーとも言えるのでは?

 

coshina

こちらはマクロプラナーが原型と言うOtus 85mm F1.4。後群がガウス型の構成。絞りの前の2枚のレンズの曲率がヤバい。

 

coshina

これは左右対称ではないが典型的なガウス型。これぞプラナーの設計だ。

 

 

coshina

こちらはMilvus 85mm F1.4。後群のガウスの前にコンバーター。Otusを簡略化したものと言える。

 

Kenko

国内外の用品メーカーやレンズメーカーを次々に集約して、用品メーカーの巨人に発展した。本業のフィルターはさておき、今回はマウントアダプターが気になった。見ればすべて日本製と言うから品質は折り紙付きだろう。注目はこれまでのライカM−各ミラーレスのアダプターに加え、FD、M42、CONTAXマウントから各ミラーレス機用のアダプターが参考出品されていたことだろう。これでKenkoも本格的にマウントアダプターに参入するのだろうか?期待したいところだ。

kenkokenkokenko

 

Nissin

次に用品メーカーで気になったのはストロボメーカーのNissinだ。昨年電波式コマンダー機能を備えたDi700Aを発売。コマンダーとのキットで3万円をきる価格でラジオスレーブが実現できる。今ローコストにストロボシステムの構築を考えているユーザーにお勧めだ。コマンダーキットと本体の予備を2〜3台用意しておけばかなり凝ったライティングができる。

nisshin

コマンダーのAir1.これをカメラにつけると、ストロボを遠隔操作可能。電波式なので日中や障害物があっても発光可能。

 

nisshin

レシーバーAirR。これに各社ストロボをつけると、ラジオスレーブが可能になる。

 

nisshin

ストロボ本体。各社のTTL機能に対応するが、電波式のコマンダー機能はないのでラジオスレーブとする際はAir1が必要になる。


Comet

大型ストロボのトップメーカーだが、最近は大型ストロボを使う機会が減っている。写真は時代のニーズに合わせたバッテリー式のモノブロックストロボ・Dm-360。360Wで1/128まで絞れると言う。フル発光で200回発光可能だそう。

cometcomet

 

 

CASE

中国・台湾系の中でユニークだったのは、CASEというブランドの遠隔操作システムだ。最近のWiFi機能のあるカメラではスマホからの遠隔操作は当たり前になっているが、WiFi機能を持たないモデルではパソコンからUSB経由で操作することになる。ところがこの装置を取り付けると、USBコントロールをWiFiに変換して、スマホからカメラを操作可能になるというものだ。価格は聞いたけれど、失念。セットで5万円くらいだったかな、世界初ということでちょっと高めだったと思います。

china

 

teste

ティーストという長野県上田市のフィルター枠メーカー。
フィルターガラスの取り付け方法で特許を取得していて、ブランドや製品名をフィルターの内側にプリントでき、枠部分にできた余裕部分に模様やデザインをを入れたりできるようになっているそうです。

teast

 

 

 

最後にSIGMAで見かけた美しいレンズ製作道具たちを

sigmasigmasigmasigmasigmasigma

CP+2016が開幕!早速行って見た。その1

 毎年恒例のCP+であるが、今年の特徴は大手カメラメーカーとレンズメーカは相変わらず勢いがあるものの、用品メーカーの出店規模が年々縮小され、端のほうへ追いやられているのが気になった。中央付近ではドローンメーカーや中国系の用品メーカーが大きなスペースを確保して目立っていた。
 今年の目玉商品は、一般には1月発表のニコンD500/D5、2月発表のキヤノンEOS 80D/EOS1DX MarkIIということになると思うが、筆者の場合は職業柄、まだ触れていない開幕直前発表のモデルにどうしても関心が行ってしまう。
 ということで、開幕直前に色々と発表のあったシグマから見てみよう。

SIGMA

Sigma Mr.Kuwayama

SIGMA広報の桑山氏

  注目のSD Quattro/SD Quattro Hは、SAマウント採用ということで、マウント部分が間延びしそうなイメージがあったが、実際には往年のマミヤ7のようなマウントと一体感のあるデザインで、発表時の写真で見た印象よりはいけてる気がした。ただ、SAマウントの大型ズームを装着するとさすがに全長が長く、せっかくのミラーレスの小型軽量ボ ディを活かし切れていないようにも見える。桑山氏はSAマウントを採用した理由について、従来からのSDマウントユーザーを大切にしたいと考えたと言うが、筆者は第一弾 はSAマウントでいくが、早晩ミラーレス用の新マウントが登場するとにらんでいる。そう考えると、SAマウントまたはEFマウントからソニーEマウントに 変換するマウントコンバーターMC-11が、その布石と考えるのが自然だろう。

SD Quattro

SD Quattro

SD1シリーズ同様、ダストプロテクターが赤く光る。

  桑山氏にSD Quattro Hが、フルサイズでないのはどうしてかと聞くと、作ることは可能だがデータ量が非常に大きくなるので処理に時間がかかり、快適さを確保できないからとの答えが 返って来た。同じ画素ピッチでフルサイズになると有効画素数が約70MP以上になるのでさすがに大きすぎると判断したのだろう。

SD Quattro 背面

SD Quattro 背面

ファインダー接眼部は出っ張っているので、左目で覗いてもさほど気にならなかった。

「ファ インダーの位置がおかしい問題」については、実際にのぞいてみると左目で覗く筆者の場合でも、ファインダー接眼部が後方にセットバックしているデザインなので、手が当たることもなくさほど違和感は感じなかった。しかし、筆者はファインダーは光軸上が望ましい派なので、どことなく違和感は残る。ファインダーの件に関 しては、前出の桑山氏は操作ボタン類のレイアウトや内部構造との兼ね合いでこうなったという。これはおそらくボディの高さを抑えていて、マウント部のスペースをとると、光軸またはボディの左側にファインダーを置くのが難しかったのだろう。外付けのファインダーを使う手もあったと思うが、そうなるとインターフェース部を新たに創る必要があるし、耐久性の心配も残るので選択肢からはずれたのだろう。

SD Quattro

レンズを装着すると大きく感じる。マウント部分のスイッチはメイン電源スイッチだ。

 

SD Quattro

SD Quattro

SD Quattro 背面

 バッテリーグリップには専用バッテリー2個が装着可で、本体内と合わせて3個態勢にできる。

  さて、もう一つ注目したいのはマウントコンバーターMC-11だ。AFが使えるEF-Eマウントアダプターは中国メーカーから数多く発売されていて、筆者 もいくつか所有している。中国製のものは動作はまずまずで、一部をのぞいて比較的安価なのだが、仕上げに不満の残るものが多かった。特に初期のものは NEX時代は問題なかったが、α7S以降は装着できないものもあった。その点、シグマ製ならそのような問題は起らないので安心できる。実際の作りもよく、 内部には反射防止のウール素材が敷き詰められている。

MC-11MC-11

MC-11

左側のゴム部分がUSBコネクター部

  係の人に、気になるEFレンズの互換性について聞くと、保証はしないが動作はするだろうとのこと。SAレンズの場合はレンズデータがマウントコンバー ター内に保存されていて、歪曲収差や倍率色収差、周辺減光などのデータをソニーのカメラとやり取りすることで、カメラの収差補正機能にも対応可能になるそうだ。
 また側面には、USB端子があって新しいレンズのデータは順次追加可能になる。ちなみに、レンズデータを自分で作成したカスタムレンズ を 登録することはできないそうだ。価格は未定とのことでB&Hがつけている$249は、勝手につけられたものと言っていた。ただ、4月発売予定とし て予約が始まっていることから、根拠のない数字とも思えない。日本で3万円台をきる価格なら値ごろ感がある。

MC-11

50mm F1.4レンズをα7Sに装着したところ。

 

 

NIKON

Nikon

 

  次に気になったのは、これも直前発表のニコンDLシリーズ。ニコンには、1インチセンサーを搭載するニコン1があるので、1インチセンサーのコンデジは出 しづらい環境にあったが、いよいよ出て来た。見た目は写真で見るより小さくてかわいい。伝統的なニコンらしいデザインもよくマッチしていて、これはみんな欲しがりそう。

DL18-50


 レンズは35mm判換算で、18-50mm、24-85mm、24-500mmの3種類。中でも超広角から標準までをカバーする18-50mmはコンパクト機では今までにない焦点域で人気が出そうだ。
  DL18-52のボディは非常にコンパクトでレンズ側にズームリングがあり、ボディー上面にはモードダイヤルと露出補正ダイヤルのとてもシンプルな構成。 直感的な操作がしやすいだろう。ファインダーは外付け式でボディーの左上方に取り付けるが、フラッシュはない。一方でDL24-85のほうはレンズが更に 薄型になっていてファインダーが光軸上につけられるようになっている。内蔵フラッシュがあり、ファインダーを装着するシューが中央に移動している。機種に よりファインダーの位置が異なるのはちょっとユニークだ。

DL24-85

DL24-500


 DL24-500は、今人気の超望遠コンパクトだ。500mmまでカバーするので野鳥もいけそう。1インチ機がこれだけ充実すると、当然ニコン1と競合すると思うが、マーケティング的にはニコン1は女性向けに特化して行くのかもしれない。
 筆者がフォトキナで登場すると予想しているニコンのフルサイズのミラーレス機は、本格プロ仕様になると思うので、着々とラインナップを充実させている感がある。

 

CANON

  キヤノンは、一眼レフのメイン機種の登場でにぎやかだが、筆者的には混雑を回避してレンズ技術コーナーへ。今回の目玉は、EF-S 18-135mm F3.5-5.6 USMに採用されたナノUSMだろう。パーツが展示してあったが、非常に小さい。説明員は他のユーザーにつかまっていたので、話しは聞けなかったが、機構 自体はSTMの構成に似ており、STMは磁力で動かすところを、ナノUSMは2個の微細なアクチェーターを振動させてレンズを前後させる。あとは、 EF35mm F1.4L II USMで採用されたBRレンズなどの展示があった。

NANO USM

NANO USM

BR Lens

SX720HS

光学40X、960mm相当の超望遠撮影が可能なPowerShot SX720HS。鏡筒のパーツの多さに驚かされる。

 

SONY


  ソニーは、直前に発表されたα6300とEマウントの高性能大口径レンズシリーズ・Gマスターが気になった。α6300は人が多すぎて手にできなかったの で、FE 24-70mm F2.8 GM、FE 85mm F1.4 GM、FE 70-200mm F2.8 GM OSSの3本の構成をじっくり見ることに。
 
FE24-70mmF2.8
FE 24-70mm F2.8 GMのカットモデル。凸先行型。中央付近にガウス型の構成が見られる。

FE24-70mmF2.8

FEマウントレンズとしては大型だ。

FE85mmF1.4

FE 85mm F1.4 GM。基本的にはガウス型の豪華版。後半に肉厚のレンズを配置しているところはOtusにも似ている。

 

FE85mmF1.4

FE 85mm F1.4 GMだけ絞り環がついている。

 

 

 

FE70-200mmF2.8

FE70-200mmF2.8

FE 70-200mm F2.8 GM。金属鏡筒の高品質な仕上り。FEレンズとしては大きく重い。

 

sony

sony

 

 PENTAX

  次にK−1が話題のペンタックスを見る。裏方に回ると、K-1のエンブレムを冠した幻のMZ-Sデジタルが!!!。説明員に聞くと今でも撮影はできるようだ。広報の川内さんによると、名称はついていなかったが、カメラ博物館に登録の際、便宜上K−1の名を冠したとのこと。なので、今回のK-1は後継機とは 言えないようだ。ペンタックスでは長らくフルサイズ機の話題はタブーだったが、1周回って、タブーは時効。今となってはいい思い出として、新規にフルサイ ズで頑張るという意思表明かも。その他、K-1のパーツ群を見た。

K-1 2000

幻のMZ-Sベースのフルサイズ機。600万画素のCCDを採用していた。

k-1 SRII

新たにシフトブレと回転ブレに対応し、5軸手ブレ補正を実現。

K-1 penta

ペンタプリズムはかなり大きい。

 

k-1 AF RGB

k-1 kiban

K−1の基板。SDカードスロットが大きく見える。

k-1 mg

ピカピカのマグネシウムボディ。

 

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