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2015年02月

CP+2015 ケンコー / キング / 近代 / 他

ケンコーブースで目に止まったのは、韓国のレンズメーカー・サムヤンのティルトシフトレンズ。これは以前から発売されているが、今回さわってみると以前より軽い気がした。よくみると鏡筒は全てプラスチック製に入れ替わっているように見えた。もともとプラスチック製なのか、たまたまそう見えたのか、プラスティック製ならティルト機構部分はかなり精度が要求されると思うので大丈夫かという気がする。値段は10万円位と純正メーカーの半額位だが・・・・。

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キングブランドの浅沼商会。海外ブランドを積極的にアピールしていた。中でも気になったのはIFOOTAGEというムービー機材メーカーのハンディスタビライザーだ。GOPROなど小型小カメラはスタビライザーの仕様が難しい。ならば電動でという事か、電動式のジンバル(ジャイロ)で、ハンドルをどの方向に向けてもカメラの姿勢を保とうとする。同じようなジンバルがドローン(多翼ヘリ)カメラに搭載されているのは良く見かけるが、これをハンディに応用したのがこの製品。今のところGOPRO専用で、スタビライザーのバッテリーもGOPROのものを流用していると言う。ちょっと治具を工夫してスマホにも対応して欲しいところだ。

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近代インターナショナルのブースで見かけたのは、下の新製品「LensTRUE System」。暗室用品メーカーだったJOBOもこんなものを作る時代なのですね、と郷愁に浸ってみる。それはさておきこの製品、要はカメラの底部分に取り付けて撮影時の撮影角度情報を記録するロガーという事なのだが、撮影後に写真のパースペクティブや水平を専用ソフトで自動修正してくれるという。つまり、地上から広角レンズで建物を撮影すると上がすぼまって写るが、撮影時のカメラの角度と、使用レンズの種類ががわかれば、撮影後に修正してシフトレンズで撮影したような絵が自動処理でゲットできるという事だ。

建築撮影の現場では、主にシフトレンズで撮影しているが、画角によってはシフトレンズが使えず超広角レンズで撮影してレタッチで修正する事も多い。また、商品撮影時にアオリ補正できるのは便利。いずれもPhotoshopでも可能だけれど、自動化できれば手間も省ける。業務用途などで活躍しそうだ。

現状では、キヤノンのEOSフルサイズ機とEFレンズ、Carl Zeissのキヤノン用レンズだけの対応だが、今後他メーカーの対応機種を増やしてゆきたいとの事。そのうちカメラの純正機能で入りそうな気もするが、EF11-24mmに対応したらだいぶ使いやすくなりそう。

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その他、気になったものをいくつか。

まずはこれ。アルカスイスのギア雲台 C1 Cube かと思ったら、韓国製のコピーということ。価格は17万円台と本物の半額くらいという事だが、いくらなんでも訴えられないのだろうか?

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まあ、最近はどう見てもマンフロットやマシューズの完全コピーをしている中国のメーカーも堂々とブースを構えているし、EF 50mm F1.4 USMの外観をほぼ完全にコピーしたレンズを作っているメーカーもあるので、コピー天国極まれリの様相になって来ているが・・・・。

 

一方、中国メーカでもこういった痒い所に手が届く的製品を作っているまじめなメーカーもある。フィルターは通常75mmか100mmが基準だが、150mm規格のフィルターを作る事で実現。そのうちキヤノンの11-24mmでも使えるようになるかも。

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CP+2015 Toshiba / Lexer / DJI

このところSDカードの高速化が進み、UHSスピードクラス3のモノが出て来ている。Uの中の数字が3のタイプだ。これは、最低でも30MB/秒を保証するもので、でかでかと表示されているスピードは最大値だから、それに惑わされずこの数字を優先して速度を見極めたい。下はこれから発売される、東芝のUHSスピードクラス3対応のSDXCカードだ。最大転送速度は読み(R)260MB/S、書き(W)240MB/Sで、同社のCFカードの最大値R160MB/S、W150MB/Sを上回っている。20150213125758.jpg

こちらはUDMA7対応のCFカード。

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これは、30cmウエハー状態のメモリー部分。同じ半導体だからイメージセンサーなどと外観は似ている。

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レキサーは新感覚のカードリーダー+ストレージを展示。USB3またはThanderbolt接続のハブに、カードリーダーやSSDのユニットを自由に組み合わせて使用できる。

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CP+でこのところ最も目立つ展示をしているのは、ドローン(多翼ヘリコプター)メーカーのDJIだ。今のところ法規制などはないようだが、こんなのが突然空から落ちて来たら大変なので、何らかのルールは必要かと思うが、空撮用途には非常に便利。値段も手頃とあって、常時人気のブースだ。上は一眼レフも搭載可能な大型タイプ。下はカメラ内蔵の小型タイプ。iPad Mini のモニターを見ながら操作できる。

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CP+2015 CarlZeiss /RYTRO

Carl Zeiss ブースは,正式発表されたばかりの「Otus 85mm F1.4」ほか、Loxiaシリーズ、Touitシリーズ、シネレンズなどを展示。「Otus 85mm F1.4」は先きに発売された「Otus 55mm F1.4」とほぼ同じ大きさ。価格はほぼ50万円也。究極の画質を求めるユーザーにはむしろ安いのかもしれない。

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前玉が極端な凹レンズになっている。各レンズは分厚くいかにも重そうだ。

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欧米勢で気をはいていたのは後でピントを合わせられるという「LYTRO」。原理はイメージセンサーの前に大型のマイクロレンズをたくさん配置した板を置いて、1個のマイクロレンズを通過した光をいくつものセンサーで捉えておく(マイクロレンズ1個に対して10x10画素くらい)。そうすると、レンズのいろいろな部分を通過した光束をそのまま記録できる事になる。各マイクロレンズは画面全体に配置されているので,画面のどの位置の光がレンズのどの部分を通過した光かが特定できる。そうすれば、被写体とレンズの位置関係は変わらないので、結像位置(ピント位置)で、各光束がどこに当たるかが演算でき、後で自由にピント位置を調節できる事になるというもの。

 最新モデルの「ILLUM」では、イメージセンサーの画素数は4000万画素、出力画素は400万画素ということで、いよいよ実用域になって来た。カメラはかなり斬新なスタイルで、操作はボタン類の他、タッチパネルでスマホライクな操作も入る。背面液晶は可動式。カメラは日本製という事だった。まだ画素数が400万画素という事で、現代のデジタルカメラではすぐに第一線投入とは行かないが、未来派のカメラを逸早く試してみたいというユーザーには歓迎されそうだ。

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画面内右のアンバーからブルーの範囲でピント調節ができる。

 

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液晶モニターは可動式

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斜めに前傾したボディデザインで未来派をイメージする。

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